倉庫内作業の基礎知識

倉庫で働く派遣社員にとって役立つ情報をお届けします。

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危険(Kiken)予知(Yochi)トレーニング(Training)の頭文字をとってKYTとも呼ばれる危険予知訓練とは、目に見えにくい危険性を予知発見し、それを排除したり作業を安全に行ったりすることによって災害をなくそうとする活動である。

職場や作業の状況を描いたイラストシートなどを使って危険を発見し対策を考え行動する。またこの活動は危険に対する感受性を身につけることにも大きく役立つ。

詳細な実施方法については専門的なサイトに譲るとして、 KYTによる作業員が感じる不満から見えてくるKYTの問題点を一つ言わせてもらう。

その対策、本当に実施できるの?
例えば何らかの危険が浮かび上がって、その対策として整理整頓を徹底しようという事になったとする。そして指差呼称で整理整頓よし!

でもぉ整理しろと言われても捨ててはいけないものばかりだし~、整頓しろと言われても置き場がないし~。やろうと決まった対策ができれば理想だけど、実際はできないよねって事が多い。 

あるいは普段は実施できるけれども忙しい時は不可能だよね、というパターンも。

脚立の使用による事故というのは非常に多いらしく、いくつかの省庁からも注意喚起がとんでいる。メーカーからの注意喚起、取り扱い上の注意の表記を見ても実に多くの項目があった。

今回はそのなかでも倉庫内でありえるケースのみをピックアップして紹介する。例えば脚立をはしご形態にしての使用は倉庫ではあまり考えられないので省く。

カッコ内の%の数値は消費者庁調べの知らない人の割合である。

段差がある所で置いて使わない。(5.6%)
そりゃそうだ。
脚立_段差
昇降面を作業方向に向ける。(データなし)
脚立はどっちの方向に倒れやすいかというと、青い矢印の方向である。ゆえに昇降面を作業方向に向けるのが基本。ただそれだと狭い通路では使いづらいのだがどうしたものか。
脚立_倒れやすい方向
人の出入り口やドアの前では使用しない。(データなし)
誰かが知らず扉を開けてきたら危険である。やむをえないときはドアロックをかけるか見張りをたてる。
脚立_ドアの前
はしご・脚立を背にして昇り降りしない。(13.9%)
 脚立_背にして
はしご・脚立の脚の幅より横に身体を乗り出さない。(21.9%)
重心が支柱からはみ出さないようにする。 へそルール (バックルルール)というものがあり、体の中心になるヘソが.脚立の幅からはみ出ないようにすべきである。
脚立_身を乗り出して
天板の上に乗ったり、座ったりしない 。(32.3%)
規格上そういうことになっている。詳しくは前回の脚立の記事を参照のこと。
脚立_天面に乗らない
脚立ではなく踏み台であれば天面に乗ってもいい。
脚立_踏み台天面
脚立は実に多くの使用上の注意事項があって私も調べていて驚きっぱなしであった。特にはしご兼用脚立に注意すべき事項が多いのだが、そもそもはしご兼用脚立は倉庫に必要だろうか?はしご形態にしての使用なんて倉庫ではそうそう考えられない。であればはしご兼用脚立を排除してより安全な踏み台上わく付き脚立を使う事を検討するのがまず先決である。
脚立_安全な脚立

参考文献

SG認定基準
消費者庁
製品評価技術基盤機構
長谷川工業

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問題。以下の絵の中に純粋な脚立が一つだけある。それは何番か答えよ。
脚立_脚立

さて今回は高い位置の荷物を扱うときに使う事もある脚立のお話をする。一言で脚立と言ってもいろんな形状のものが思い浮かぶかと思うが、そのなかで倉庫で使いうるものを絵にしてみた。冒頭の問題はおわかりいただけただろうか。

一番世の中に普及していて誰もが一度でもみたことがありそうなものは1番だろう。これが最も典型的な脚立の中の脚立、と思いきや実はちょっと違う。1番は変形させてはしごの形状にすることができる。ゆえにはしご兼用脚立である。

という事ははしごにできない1番のようなものが正解となると推測がつく。ということで正解は7番。はしごには変形できない7番こそが真の脚立、専用脚立である。

ではそれ以外のものは何なのか。

3番と4番は踏み台、5番は作業台、6番は足場台である。
2番はこの絵の感じならば専用脚立

これらの分類は何の基準を持って判断するかにもよるのだが、脚立と踏み台に付いてはSG基準を参考にしている。国民生活センターメーカーも。

脚立と踏み台の違いはわかるだろうか。4番は脚立と一体何が違うというのか。

まず第一に高さで分類される。天板面までの垂直高さが 800mm を超え 2000mm 以下のものを脚立、天板面までの垂直高さが 800mm 以下のものが踏み台である。

ゆえに踏み台は脚立に比べて低い。

第二に踏み台ははしごとして兼用できないものである。

変形できたとしても折りたたむためであり、はしごになるわけではない。そもそも背の低い踏み台をはしご形態にする意味などあるのか。

第三に踏み台は天板に乗ることも前提としており、脚立はそうとは限らない。

4番の天板をよく見てほしい。立ちやすいように天板が広くなってるのがわかるだろうか。
一方天板の高さが800mmを超えるもので天板に乗ることを前提とするものは上わくが付いてないといけない。それがつまり2番である。

そしてこれはつまり、上わくがない800mmを超える脚立は天面に立ってはいけないということになるのである。

なお2番の形状の脚立は背の低い製品も多く、800mm以下のもざらでそうなると第一の条件により脚立ではなくなる。

ちなみに辞書的には脚立は「短いはしごを八の字形に合わせ、上に板をのせた形の踏み台。」とある。結局踏み台かよ。

重い物を持つ仕事の代表例が引っ越しです。
倉庫内作業においても重い物を持つ事はありますが、引っ越しとは事情が違う部分が多々あります。

重い物を持つ事に関しての引っ越しとの違い


重い物を人が持っての「移動」があまりない
 持ち上げてその場で積みかえたりするくらい。
 移動はパレットなどに乗せてハンドなどで。

ましてや階段の上り下りなどない
 荷物用エレベーターを使います。

二人がかりでないと持てないものなど滅多にない

 それこそ家具の仕分けとかでないと。あとは大きな工業用の部品とか。

引きずれる
 家庭では床を傷つけるが倉庫では問題ない。

作業場が広い
 狭い家庭と広い倉庫では作業のしやすさが段違い。

頻度、速度はある
 テキパキと荷物を処理していくことにより重点が置かれる。

倉庫では極端に重い物をどうするかではなく、そこそこの重さのものをいかに効率よくこなしていくかを考えていく必要がある。

いかに体に負担をかけずに重い物を持つか

持ち上げるとき
そう子ちゃん_重い物
・段ボールのカドを対角線上に持つ。
・手前側を浮かす。
・片膝をつく。
・上に持ち上げるのではなく、おなかに引き寄せるイメージで。
・膝の屈伸力で持ち上げる

荷物に体を近づけて抱えてから上げます。上げてから近づけるのではありません。
また倉庫で膝をついたら汚れてしまうんじゃないかと思われるかもしれませんが、その通りです。
汚れるのが嫌ならばせめて膝をしっかりまげよう。

持っているとき
そう子ちゃん_重い物2
・段ボールのカドを対角線上に持つ。
・背筋を伸ばす
・腕を伸ばす

または別のやり方として、
・荷物の下のほうを持ち、重心を上げる
・背筋を伸ばし、おなかにのせるイメージ
重心が高いと軽く感じます。

さらに別のやり方として、
・腰のベルトの上にのせてしまう。
そうする場合は頑丈なベルトを着けてきたほうがいいです。

余談


専門用語として「ひざ型」と「デリック型」というのがある。
 

冷蔵倉庫とは生鮮食品や冷凍食品などを低温で貯蔵することを目的とした保管温度帯10℃以下の倉庫である。

温度管理

菌は10度以下で増殖が遅くなり、マイナス15度以下でほとんど繁殖しなくなる。
それゆえ冷蔵庫は0~10度、冷凍庫はマイナス18度以下に設定される。
ただしマグロは冷凍温度によって褐変(変色)するまでの期間が変わり、マイナス60度程度で凍結保管するのが最適なため超低温で管理する。

その結果、冷蔵倉庫の温度帯は以下のように区分される。

保管温度帯
超低温 マイナス40度以下 マグロ
冷凍 マイナス40度~マイナス18度 冷凍食品など
冷蔵 マイナス18度~プラス10度 乳製品、野菜など
定温 5度~18度

都道府県別 所管容積・製氷・凍結一覧(2016年6月30日現在)を元に温度帯別所管容積のグラフを出してみた。
温度帯別所管容積
これを見るとマイナス20度~マイナス30度が圧倒的に多く、これが一般的な冷凍倉庫の温度帯ということになるのだろう。
次いで多いのがプラス10度~マイナス2度で、これが一般的に言われる冷蔵倉庫の温度帯。
そして三番目に多いのがマイナス50度以下の倉庫で、これがマグロ倉庫ということなのだろう。

それにしても冷蔵より冷凍のほうがここまでぶっちぎりで多いのは意外であった。

温度以外の管理
チルド室ではさらに湿度管理、光触媒装置におる滅菌脱臭もされている。

その他、普通の倉庫と違うところ

天井が低い事も珍しくない
 普通の倉庫は大抵天井が高い。だが温度管理のためなのか知らんが冷蔵倉庫は天井が低いところも多い。
ファンがうるさい
 空気を循環させるファンの音がうるさい。特に天井が低い倉庫はファンが近くてうるさい。まるでサーバー室。
搬出入戸口が密閉
 トラックと倉庫の間の隙間がないようドックシェルターなるもので隙間を防いでいる。
大抵夜勤もある
 鮮度が大事ということなのか、相対的に人件費より施設にコストがかかるためなのか知らんが大抵夜勤がある。
ボールペンが凍る
 冷凍だと書けなくなるので鉛筆を使用することもあり。しかし食品を扱う上で鉛筆を使うのはカスの混入の恐れもあり鉛筆禁止になってることもあり。じゃあどうしろと。。

冷蔵倉庫が多いのは神奈川県

全国のエリア別保管能力を見ると神奈川県が一番冷蔵倉庫が多い。確かに神奈川にはヨコレイがあるからなぁ。冷蔵倉庫で働きたければ神奈川県に行こう!

でもそんな人はあまりいないんだろうなぁ。外人がいっぱい働いてたし。

参考文献

wikipedia
ニチレイ
ヨコレイ
日本冷蔵倉庫協会
冷蔵倉庫協会パンフレットpdf
小学校向けパンフレットpdf

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